Luther Dickinsonやりやがった

Home Sweet Home (Dig)

Home Sweet Home (Dig)

今から聞きます。

2010年の今年初場所の技能賞と敢闘賞を与えたい。というか初場所なんだから優勝させたい。

ユニット名が素っ気なくてねえ。South Memphis String Bandだから南白河弦楽団てな感じだろうか。Luther Dickinson目線で言えば、North Mississippi All StarsとBlack Crowsに続いてなにかやるっぺかなーという暇つぶしのユニット、かと思いきや、Alvin Youngblood HartもJimbo Mathusもルーツ系の御仁であり、こんなユニットすげえわと腰を抜かした。三人とも確信犯のソロギタリストであるっていう、「ちょっとした三大ギタリスト共演」となっているわけさ。グラミー取ってるようなメンツのくせに、一番恐れ入ったのはmySpaceの「レーベルタイプ」が「アマチュア」になってるってところ。そりゃまあ何かと問われたらアマチュアと答えるしかねーな、という感じだろう。もはやレーベル(笑)、インディ(笑)な時代なんだろねえ。

盤全体は、戦前ブルースよりも前、BluegrassとBluesの未分化の時代や、ハラーだとかワークソングとかの黒人奴隷の時代まで視野に入れた音楽を、ちょっと丁寧にやり直しましたっていう感じ。カバー曲もThings Is 'Bout Coming My Wayとかのふっるくさい昔の曲がブチブチ言うノイズなしで聞ける。当たり前やっつーの。実際、ブルースレジェンドの師匠連中に比べたら丁寧すぎる傾向はあるやもしれないね。しかしそれ故に、Bossのシーガーセッションと同じくらい大事な盤でもある。