コーヒーとジャズ

いやはや、また適当に書いてしまうわけだが。

最初から戸惑い気味に、コーヒー飲んでジャズ聞いたらアゲアゲになっちゃったよー、という感想を持ったわけですが、実際コーヒーとジャズの繋がり、そのイメージ同士の繋がりは何に由来しているかというと、奴隷貿易プランテーションの時にコーヒーを作っていたからなんてことではなくて、もうちょっと身近な、60年代や70年代のジャズ喫茶とかにあるんじゃねーのかな、という予測を立てた。

例えばレゲエのかかる飲み屋で看板や店の入り口、その他内装のどこでもいいんだがラスタカラーをあしらっているような飲み屋のトイレに入ってみたら、そこには「チベット解放」や「原発反対」というポスターやなにかがあっても決して不思議ではないと思うんだわ。なぜならそういうお店をやっている人たちの多くは60年代や70年代からの繋がりでレゲエを聞いているからだよな。いやレゲエに限らず、そもそもが「喫茶店を開こう!」という意志の下に行動してそれを実現したような方々というのは、ターノンしてチューニンしてドロップアウトしたヒッピー文化にも少なからず影響を受けている、と思う。環境問題や自然食、ヨガなんてのも始まりはこの辺だからさ、全部繋がってんのね。あ、これは俺が思ってるだけだから勘弁して。

さて、であるならば、ジャズ喫茶全盛の時代からすでに40年は下ろうとしている現代、超有名な岩手県一関にあるベイシーの他にも、水沢にはスイングコーヒーてのがあり、軽井沢にはサッチモってのもあった。でもよく考えてみたら、こんな田舎に引っ込んでかつての東京にあったジャズ喫茶をやろうとしているということは、これはもう聞いている盤にしても決してベイシーやサッチモなんていう簡単なものではないのであろう。ジャズってやなんだよねそゆとこが。なんかこー、一大文化的サロンを形成していたっていう雰囲気を持っているのは植草甚一の影響だけではないだろう。時代が下って、みんなあっと言う間にジャズにそっぽ向いたっていうのに、まだ「ジャズ喫茶やってます」と言っているんだから、そりゃご苦労様ってことだよ。偉いよなんにしろ。すごい。そして左翼とかでもなんでもない。

いやむしろ、ジャズ喫茶ていうのがあった当時から、当然ロック喫茶というのもあっただろうし、または歌声喫茶ってのもあっただろうし、まあとにかく喫茶ってところは共通していたわけだから、あんまり音楽とは結びついているっていうわけではなさそうだ。そりゃコーヒーなんてウマけりゃ勝ちだろう。どんな音楽がかかっててもよく聞こえると思うよ?