生物と無生物のあいだ

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

「生物と無生物のあいだ」この間読了。昨年売れた本でした。

印象に残った部分がひとつあって、ネタバレってほどじゃないから書こうかなと思った。

向こうの理系の研究所には、研究者でもアシスタントでもない「ラボラトリーテック」と言われる立場の人がいて、これはギターテックと同様に、さまざまな実験器具のスペシャリストっていう感じらしい。著者がアメリカのロックフェラー研究所での思い出話として、そこにいた時に世話になったラボラトリーテックのSteveってヤツがすごい人で、例えば「この実験にはこの厚さの試験管がベストだ」とか「なんちゃらの反応速度は全部アレに書いてある」とかを知っててすげえな、みたいな感じで書かれていた。
ある時そのSteveが見当たらない。いないと非常に困るのであちこち探していたら、Steveはラウンジみたいなところでピアノをモクモクと弾いていた、らしい。人に聞いた話では、Steveはskaバンドをやってて、それがトースターズってバンドで、昼は研究所で夜はグリニッジヴィレッジに通ってた…っていう部分を読んで、俺は「うひゃー!」と奇声を上げてのけぞってしまった。

世の中すげえ人がいるもんですね。ちょっとググったが、どの時期のメンバーだかはっきりしなかった。