だって万引きしようがないもの

音楽を盗むこと: それは悪か善か?という記事読んで、半分納得したが未だ納得できない部分もありました。ごく最近の、個人的な身の回りの音楽環境を整理して考えてみようと思います。

CDは買います。月に10枚いくかいかないか。タワレコその他のレコード店に行くのも段々面倒になってきたのでAmazon経由で。MP3で購入した事はありません。理由は後にあります。

なぜそのCDを買おうと思うに至ったか

1・Amazonの「この商品を買った人はこれも買ってます」をとりあえずウィッシュリストに入れておく。

2・ある程度ウィッシュリストが貯まったら整理する。よほどのことがない限りは曲単価100円超えたら後回しにする、というように自分の中で線引きしておく。例えば輸入版で1500円だったら16曲は入ってないと不満やな〜、という感じで絞り込む。

3・その絞り込む過程で、耳にしたことのないアーティストを見つける。このアーティストはどんな人やねん、ということでググってバイオグラフィを確認する。大体この時点で「ああこの人はアレのアレね」という感じで理解する。

4・しかしよく分からないのは確実にあって、実際どういう感じやねん、と気になるわけで、YouTubeで検索する。そうすると、その他の関連動画が現れるのでそれもチェックする。

5・その関連動画を見ていると、どうも同じ人が多数アップしているらしいことに気がつく(たいていはアナログ盤をかけているだけの動画の場合が多い)。ここでその人をYouTubeでチャンネル登録する。

6・しばらく3→5を繰り返して、さらに検索するとLast.fm8tracksに行き着く。そうこうしているうちに、またAmazonに戻って入手できるCD盤をチェックする。そうして購入することなく1に戻る。

このことから、結局、なにも購入することなく、十分すぎるほどに音楽には漬かっていられる。だから本来だったら、CD買わなくてもいいらしいです。

じゃあなぜCDを購入するのか

iTunesにぶちこんで、iPodで持ち運ぶためです。そうするためには「CDを購入する以外に方法はない」と、はっきりと悟ってから、仕方なしに購入する、という感じです。結果的に惚れたアーティストにどっぷり漬かれるわけだから、そういう意味ではCDは重要だと思います。

最初に自分の場合の音楽の趣味を前提として書くべきだったかもしれませんが、iTunes Storeで購入できるような音楽(現在のヒット曲や名盤の類い)には、まず触手が動きません。それこそYouTube上の動画でお腹いっぱいです。さらに言えば、名盤は「いつでも手に入れられる」ことが担保されていると言えるんで、アセる必要はないということです。

ネット上で無料でダウンロードどころか、ディスコグラフィの情報すらアヤしいアーティストは少なからず存在します。Amazonでは「お取り扱いしておりません」となっているCDやアナログは、オークションで強気の値段で売られてますが、別に金持ってるDJではないので、そういうのは諦めます。そういうのを切り捨てても、次から次へと買いたいCDが現れてくるような情報過多な状況なんですよねえ。

というわけで、万引きしようにも、お店に欲しいものがなければ万引きできないってわけです。だもんでくだんの記事はちょっと納得いきませんでした。せっかくみんながDiggingできる専門誌異常の膨大な情報ってのがネットに溢れているんですから、もっと購買欲を煽るっていうのも一興ではないのかなと思います。