Sugarlandについてうまく言えない

Sugarlandっていうカントリーのすてきな二人組(だったか三人組だったか)がいます。

個人的な感想を率直に申し上げますと、かなり困ってます。音楽もPVも、存分にアメリカ的なカブキ方をしていて、曲も完全に数字をはじき出せる名曲揃いで、それなりのカントリーのアイコンとしてのイメージを創り上げているんです。そういう努力も、またスキルだって、尊敬に値すると思うんです。でもまあ、はっきりいうと苦手です。

結局これは、個人的な嗅覚の問題で、なにか「よさこい祭り」に似た、いやーな感覚を受けるんですね。アメリカ全土に知れ渡るようにカントリー音楽を広く薄く引き延ばしたら大体このくらいになってしまう、という典型的な見本という感じがしてならないのです。アメリカのDQNホワイト層に向けたなにかがまず先にあって、メッセージとか曲のアレンジなどは後になってるというか。幕張メッセかそういうところでやってるアメリカのメーカーのブースみたいな感じです。はっきり言うと興味ないから行かないけど、なんかデカイから俄然眼に入ってしまうというような存在。ホテル聚楽のCMに出てた偽モンローくらいに、「私達こそアメリカよ」って感じの面構えをしてるもんだから余計にひっかかる。


これなんかひどいと思いました。萌える要素ないでしょ、水着なのに。

everyday americaという曲のちょっと訳。

ぎりぎりで育ったおかげで微笑みを学んだ
どんな大変なときでもね
お父さんの手は堅くてお母さんはいつも希望を持ってた
私と妹は出て行くのを待てなかった
大学で恋した、いい彼氏だったけど最悪の時
砂糖菓子のような幻想と薔薇の箱
女友達みんなが泣いて私はもうやめた

あーほら、みんな大きい夢見てる
あーほら、でもみんなただなんとかやっていってる
これが毎日アメリカにいるっつー話よ
小さな町、そしてとても大きな人生

んーどうかねえー、これも微妙。郊外のスーパーマーケットで撮影というアイデア自体もコスイ、アザトイ、エゲツナイ、とか、なんかウマい具合の日本語の方言が他にありそうですが、電通感というか、よさこい祭り感というか、あるんですよねなんか。

書いてるうちに分かって来ましたが、この違和感は、つまりこれネタなのかマジなのかが分かりづらいってところにあると思うんです。Bossの言わずと知れた名曲、Born in the USAは徹頭徹尾ネタだったんですよね。トビー・キースでもチックスでも、楽曲である程度アメリカに対するスタンスを表明している人たちならまだ分かる。しかしこいつらシュガーランドさんは、ホント何言ってるかつったら大した事言ってないのが問題なんですよ。

そんでも、ほんとに自信たっぷりに歌ってるっていうね。この人たちはなにかあると思います。だから愛されているわけで。やっぱり気になるバンドなのでした。