またRIPですね

いやでも若いだろまだ。ええ?

http://oops-music.com/info/view_news_rss.html?nid=50144

Roots Radicsに対しては常に尊敬している。尊敬せずにはいられない。

打ち込み前夜まで、これ以上ないバンドサウンドを研ぎすました連中である。ちょっと前にスラロビが手がけたReggaeの骨組みを、さらに強固にして可視化した連中、というのが個人的な気持ち。ちょうどGrooveという言葉が浸透しはじめた頃だ。Roots Radicsは UK的なGroove観の10年くらい先行ってたんじゃないかと思う。それが、「Reggaeとはなんですか、それはRoots Radicsです」と言える理由だ。Roots RadicsでReggaeは完成したとも発明されたとも言える。

ところが、そんなRoots Radics信仰者を尻目に、カシオトーンひとつで根底からひっくり返すのがジャマイカンなのだから面白いですね。

スティクリが出た当時は、こんな単純な打ち込み誰だってできるとタカを括ってたUSのエンジニアもいただろう。ヒップホップで言うならオールドスクールじゃん、機材だって十分じゃないよな、という感じで。しかしこれがなかなかできないというまま時が過ぎ、ダンスの現場ではReggae圧勝で終わったのが90年代だと思う。HipHopは死んで、Reggaeが生き残ったわけよ。

なんだろうね、しかしこれね、正直死んで喜んでる次のエンジニアがいると思うんだ、不謹慎だけど。でもそうじゃなければReggaeっぽくないと思うんだわ。現在のスラロビ仕事にしてもスティクリ仕事にしてもね、そりゃ信頼できるクオリティかもしれんけどね、時代にぐっさり刺すような感覚があるかって言われたらうーんって感じだし、どこまで行ってもReggaeって振返るもんじゃなくて現在進行形ですなあ、という感想。

しかし、それでも人生二度はない。

ご冥福をお祈りします。