最近聴くアーランビー(男・取り急ぎ2人)
しばらく「ニューリリース即ゲットしました!」というほどガツガツしなくなったなあ、ここ2年くらいかねえ。なんでだろうね。「新作出たーついに出たー!」なんつって飛びつけるようなアーティストが少なくなったというのもあるし、多分その直前あたりまで何度も裏切られたってのがあったのかもしれんし。うまくはっきりとは思い出せないんだけど、コモンとかQ-Tipとかの名前の新作が立て続けにどうしちゃったんだおい、ってことになってたんだと思う。とどめがNasの、その名の通り"Hip Hop Is Dead"だったかな。おっさん速攻退場しろ、と思ったもんだった*1。いつの間にかbmrもblastもFRONTもなくなり、残り少なくなった情報ではビーフだ内輪もめだ脱退だあ!なんて記事でどうも調子が出なくなり、『実話時代』でも読んでた方がマシやね、と思うようになってしまった。
割とヘビーなヒプホプとアーランビーの聴き手をやめてみて思ったのは、そうやって放ったらかしとくというのはひとつの有効手段であるなあってこと。なにしろ音楽の中でも一番動きの激しいところじゃないかなと。競輪で言うところのジャンかましだと思う。でこのところ、そろそろいい感じの連中の名前が揃ってきたのでホッとしているところ。
T-Pain
- アーティスト: T-Pain
- 出版社/メーカー: Jive
- 発売日: 2007/06/05
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Perfumeのボコーダー声とDJ OZMAのキャラ戦略を足して5倍にした上で、ウエストコーストのコーラスグループのような爽やかなメロディラインを大量に作る。なるほどこれは怪物ですね。
R. Kelly featuring T.I. & T-Painの"I'm A Flirt"で、初めてこらすげえと思った。
これ2007年の曲だったのね。
それからアルバム「Epiphany」で完全にもってかれた。いい曲作るんですねえ。メロディのダブリング具合がとってもキレイで、The Five Keysとかあの辺のコーラスを思い出してしまってねえ、あれをボコーダー声で思い出させるこいつってすげえなあと、いや画期的ですよ、と思って今に至るって感じ。
"King of Ringtoon"と呼ばれているほど着メロダウンロードがデカイとな。客演大将であるからいろんな曲でこの声というかメロディというか、が聴けるんだが、なんつっても驚いたのは、カントリーのアイドル、弱冠19歳のTaylor Swiftと組んだ動画。十代になったつもりで食いついてみた。
こりゃまずいよ…もはや全然時代が違うんですね。置いてかれないように食らいついていかないとね。
『実話時代』的な話題では、Jay-Zがこないだ"D.O.A. (Death Of Autotune)"という曲を出して、要するにT-Pain、Lil Wayne、あるいは最近のKanye WestのようなAutotune使いの連中をバーカバーカとバカにしたっていう話があって、個人的にはまったく成り行きを見守りたくはない。『実話時代BULL』でも読んだ方がよい。
Anthony Hamilton
- アーティスト: Anthony Hamilton
- 出版社/メーカー: La Face
- 発売日: 2008/12/16
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T-Painはちょっと飛び道具でもあるが、Anthony Hamiltonはその点王道R&B。なんかねえ、ここんところ純粋なR&Bって、田舎に引っ込んでDIYで作ったインディーレーベルのしか聴けるものがねえなあと半ば諦めもついていたんだけど、この人は例外でとても良心的。SaadiqやらRootsやらの辺の人脈でもってトラックもかっこええし。盤の個人的な希望は、もそっと辛く歌って欲しいってぐらいですか。ホント、どうしてメジャーからシンガーが駆逐されてしまったんだろうかねえ。半農半漁じゃないけど、半ラッパー半シンガーな人が増えたからだろうか(Cee-Loのことではない)。
ところがライブ映像検索してみたら、辛さも渋さも十分じゃねえかよお。ライブDVDも出てるのかークワー見てえ!!