Ted Nugent

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それにしてもアーティストが政治性を持つと、保守かリベラルかに関係なく、ちょっと胸がざわめく。こないだビヨークが中国のコンサートでチベット解放だか言ったというのがニュースになったが、アーティストの政治性についてはまた別に考えてみたいものだ。

というわけでテッド・ニュージェントWikipedia:en:Ted_Nugentを参考に。


テッド・ニュージェントは1948年12月13日生まれ。デトロイト出身。元々はAmboy Dukesのリードギタリスト。1958年、10歳からプロとして活動し、これまで31のアルバムで3500万枚以上を売り上げた。ギブソンのバードランドを使っており、彼自身のモデルもある。ステージ上では尻尾をつけていることでも知られる。ソロとして活動を始めたのは1975年にエピックと契約してから。70年代のロックのアーティストには珍しく、酒もタバコも大麻もやらないことを宣言していて、初期のストレート・エッジ(酒もタバコもやらない、快楽のためにセックスしない主義)の運動に影響を与えた。

政治的には保守派で、武器の所有の権利を定めた合衆国憲法修正2条の擁護活動で有名。90年代以降は狩猟関連のビジネスを始め、テレビのサバイバル番組に出演する。アウトドアで得られるナチュラルハイを提唱し、反ドラッグの姿勢を貫いた。薬物乱用予防教育(DARE)や飲酒運転防止母の会などのスポークスマン、米国ライフル協会の理事も務める。こうなってくると本格的に保守派で政治的な人なのだということが分かる。当然、動物愛護の立場の人間とは激しく対立し、訴訟やら暴力事件やら、いざこざを起こしているようだ。「同性愛が道徳的に間違っている」とはっきり言い、共和党とアメリカ軍をあけすけな態度で支持し、イラクの駐留軍を慰問して「イラクを長崎みたいにしなかったことが我々の失敗だ」とか言う。2005年にはミシガン州知事選に出馬する寸前であったらしい。2007年にはコンサートで、民主党大統領候補のオバマとヒラリーをクソミソにこき下ろした。

まあなんとなくテッド・ニュージェントという人となりが分かった。面白いねーうん面白い。過激な物言いがもてはやされるのは、亀父やみのもんたを挙げるまでもない。個人の政治性はどうぞご勝手にという気持ちだが、本当はそれが政治的に利用されることについては個人的には苦々しい気持ちもある。どっちでもいいんだよなあ俺は。反戦でもスタン・ハンセンでも。