これはもう大麻ダメかも分からん

フジロックでまず一人、新潟県警。レイヴで大量8人、群馬県警間垣部屋、警視庁。

さらにはこんな記事も。

 政府は、麻薬に似た幻覚作用があり青少年を中心に乱用が広がる「脱法ドラッグ」の規制対象を拡大する。インターネットなどで流通が続いている新種の薬物について、薬事法で製造、輸入、販売を禁じる「指定薬物」への追加を急ぐ。大麻対策でも、食材や繊維材料などの用途以外の種子の不正輸入・販売を取り締まる方法を検討する。

 一連の方針は、政府の薬物乱用対策推進本部(本部長・福田康夫首相)が今月下旬にも正式決定する2008年度からの「薬物乱用防止5カ年戦略」に明記する。

種子の「不正輸入・販売」とは、これ種子自体が不正ってことになろう。種はOKよん、などとうたってる業者に対するプレッシャーとなるだろう。

新種の薬物を「指定薬物」と追加するのは論を俟たない。だが、またもや、んで大麻は結局どーなんよ、という議論をすっ飛ばしてるわけだ。草ですぜ、ホント。雑草。どこにでも生える。

この性急な取り締まりについて異を唱えるマスコミも政治家も全然いないってのは見てて恐ろしいんだが。喜納昌吉ですらなにも言わないなんてどうかしてる。「大麻取締法は人権侵害だ」くらい言ってもいいもんだ。大麻を合法化しろーという国民の声があるにも関わらず、これがまったくマスコミにも政治にも反映されていない現状って民主主義とは言えない。そんでアレか、北の湖理事長に謝罪させてか。なんか「人としてあるまじき行為」なんて言ってたな…笑っちゃうだろ逆に。

毎日の地方版ではこうなってる。

 −−薬物の人体への影響や依存性は。

 ◆使い続ければ肉体をむしばみ生活が破たんし、死に至ることもある。一種類では物足りず何種類も使う人もいる。大麻は依存性がないという人もいるがそんなことは決してない。

なんだか記者が懸命に薬物の危険性を浮き立たせようとしてるんだが、結局このインタビューでは、「使い続ければ肉体をむしばみ生活が破たんし、死に至ることもある」ものは薬物であって、大麻ではない。文脈上それが分かるとまずいから、「大麻は依存性がないという人もいるがそんなことは決してない」という言質を取って後に付けたっていう文章のように見える。ここでも、「じゃあ大麻はどーなんよ」というのをすっ飛ばしてるということだ。

こうなってくると、一体マスコミやら警察は何がやりたいんだろうっていう気がして来る。どうして大麻に関してだけ、ムニャムニャと言い訳しているようなことになるんだろう。

レイヴの件は、日刊スポーツのこの記事が捜査の発端だと考えられる。オネーチャンが死んでる。

 群馬県みなかみ町で16、17日に開かれた野外音楽パーティーで男女8人が大麻取締法違反容疑などで逮捕された事件で、6月の同じパーティーに参加した女性(24)がその3日後に死亡し、薬物が検出されていたことが18日、分かった。

 逮捕された8人のうち数人が「以前にもパーティー会場で薬物を購入した」と供述。県警は会場が薬物売買、使用の温床になっていた疑いがあるとみて、ほかの参加者二十数人に薬物検査をしている。

 「レイブ」と呼ばれるパーティーで、同町で月1回開催されていた。

 調べでは、6月に開かれたパーティーの翌日、会場近くの駐車場に止めた車の中で意識不明になっている女性が見つかり、病院に運ばれたが2日後に死亡した。

 県警に当時「パーティーで薬物が乱用されている」との情報が寄せられており、女性の死因を調べて薬物を検出した。

 逮捕された8人のほとんどは互いに面識がなく、それぞれパーティーに参加。薬物の入手経路も複数だった可能性があるという。

 会場近くの男性は「パーティーは10年以上前から開催され、薬物や飲酒運転などが心配だった」と話した。

24歳のオネーチャンが死んだのは、これ薬物って書いてんだが、つまりなんだかよく分からん合成麻薬ってことだと思う。しかしそれではパクれないので、結局大麻取締法を持ち出したってことだよな。そしてこれ、上の「指定薬物」への追加に繋がってくるわけだ。ごっちゃになってんだよなあ大麻と薬物が。いやまあ確かに、この記事の文脈上は分ける必要はないんだが、しかし印象としては大麻ってば薬物じゃんということになってる。大麻によって死に至ったというイメージ。しかし、この事件で捜査が入ったことを受けて、群馬の記者は薬物依存症の専門家にインタビューしたと考えると、ああ、やっぱり死因は「一種類では物足りず何種類も使」ったからじゃん、ということが読み取れちゃう。

…って、ちょっと大麻擁護し過ぎましたかねこれ?